パリの同時多発テロについて

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現地時間2015年11月13日21時過ぎ。

パリで起きた同時多発テロ。

非常に悲しくて、寂しい事件ですね。

今回被害に遭われた方々に対して、心からのご冥福と、お怪我をなさった方の1日でも早いご回復を心よりお祈り申し上げます。

事件直後の14日晩、FacebookのCEOザッカーバーグ氏は、FBのプロフィール写真をトリコロール(フランス国旗の3色を重ねる)へ変更ができる機能を発表しました。

短期間限定の変更ですが、今現在、多くの方が変更されてますね。

これと同じようなことが、今年の6月にもありました。

アメリカで同性婚が憲法上の権利だと認める判決が出た際、LGBTの尊厳の象徴である、「虹色の旗」をイメージしたプロフィール写真の変更ができましたね。

↓こんな感じで

LGBTの尊厳の象徴である虹色

このとき(LGBTの件)は、めでたい(どちらかというとポジティブな)内容だったので、私もアリだと考えています。

(私はレインボーへの変更はしませんでしたが。)

ですが、

今回のテロは違います。

間違いなく。

「何が違うか」は、後述します。

日本では東日本大震災の際に、

「Pray for Japan」

というコメントやハッシュタグなどが、多くの国や人たちによって拡散されました。

今回のパリ同時多発テロ事件のあとには、

「Pray for Paris」=パリのために祈る

という言葉がトリコロールへの変更と一緒に拡散されてます。

でも、テロと震災は全く違います。

震災の相手は「大自然」ですが、テロには「相手」がいます。

パリの平和を願うことは、

欧米側に立つということ。

=テロをした人たち(報道ではISILと言われてますが不明)を敵に回す

ということになります。
(トリコロールに変更した多くの方々は、たぶんそこまで深く考えてないでしょうが)

「テロが無くなることを祈る」

「世界平和を祈る」

のであれば良いと思いますが、

「『パリ』の平和を祈る」

というのはどうなんでしょうね?

個人的には「ちょっと違うな」という結論に至りました。

ですので「変更はしない」です。

とはいえ、「たかがSNS」です。

最終的には自分次第ですし、自分がしたいようにすれば良いと思います。

ですが、変更する意味や、テロについて考えたりすることは大事だと思いますし、そういうきっかけになればいいなと思います。

今回のテロ事件において、本質的に一番大事なことは、

「平和を祈る」「テロなんて無い世界に」とみんなが考えること。

これが何よりも大切だと、私は考えています。

ほんの数人でもそういう方を増やすことに役立てばと思って書きました。

最後に、カルナ・エザラ・パリクという人がInstagramに書いた詩を、何人もの人が訳しているものをシェア。
以下は幾島幸子さんの訳です。

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「私たちが捧げるべきなのは、パリへの祈りではない。
世界への祈りだ。
パリの2日前に連続自爆攻撃にさらされたベイルートのことは
ニュースで伝えられない、そういう世界に祈りを捧げよう。
バグダッドの葬儀場が爆撃されても、死者に白人がいなかったから、
誰も「バグダッド」について投稿しない、そういう世界に。
祈りを捧げよう、
テロ攻撃を難民危機のせいにする世界に。
攻撃者と、あなたと全く同じものから逃げようとしている人とを
区別しようとしない世界に。
祈りを捧げよう、
背中に背負ったもの以外何ひとつ持たず、
何ヵ月もかけて国境を越えてきた人びとが
おまえたちに行くところはないと言われる世界に。
パリのために、ぜひとも祈りを捧げよう、
でもそれだけではいけない。
祈ろう、
祈りを持たない世界のために。
もはや守るべき家を持たない人びとのために。
身近な高層ビルやカフェだけでなく
いたるところで崩壊しつつある世界のために。」

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