「箱根駅伝」に学ぶ「テニスの団体競技」

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テニスと同じく、陸上の長距離種目というのは個人競技です。

その長距離種目の中で、10人それぞれが20kmほどの距離を走る長距離リレー「箱根駅伝」は1920年からスタートし、もう100年近く歴史があります。

今や、お正月の風物詩となっていますが、駅伝というのは日本特有のものです。

じつはこの「箱根駅伝」は、当時マラソンオリンピック代表の金栗四三氏が、日本長距離界を強化するために考案し、創設したんですよね。

「駅伝」ってのは海外にはなくって日本特有のものなんですが、個人種目を上手く団体形式にしたモデルとして良い成功事例だなって思いますね。

どのように「箱根駅伝」はできたのか?

  1. 駅伝(=団体戦にした方が競技人口が増え、より盛り上がる)
  2. 交通の利便性
  3. 起伏があってコースが面白い

という要素を踏まえ、まずは東京高等師範学校(現筑波大学)、早稲田大学、慶応大学、明治大学の4校から始まりました。

当初はアメリカでやる計画もありましたが断念したとのこと。

1989年から始まった日本テレビの完全生中継も手伝い、箱根を目指す人間(箱根に出たいと思う人間)は確実に増えました(エビデンスは特にないですけど、そう言われてるし、そんな気はします)。

それが陸上(長距離)界の盛り上げに貢献していることは間違いないでしょう。

一方で、武井壮のFB記事にもあるように批判的な人もいます。

ま、だいたい批判してる人って、言ってるだけで何もしない人だと相場は決まってますが、個人的には、世の中に影響力が大きい箱根駅伝は、今現在存在意義があり、出場価値のあるものであると思っています。

もちろん、目指すか目指さないかは別の話ですけどね。

「箱根駅伝」の面白さ

「トップ争い」はもちろん面白いんですが、それ以外に「シード争い」「繰上げスタート」「区間賞争い」など、いわゆるトップ以外の部分にもスポットが当たり、ドラマチックになっていることが挙げられると考えています。

高校野球も同様です。

「如何に盛り上げるか」というのは、イベントの成功には間違いなく必要な要素です。

この発想はテニスの団体戦にも活かせる部分があるのではないでしょうか。

ただ一番強いチームなだけではなくって、「技術レベルの高低によって各々いろんな楽しさがある、楽しみを見い出す」という発想ですね。

テニスの場合、“競技者=観戦者”である割合が陸上よりも非常に高いので、「技術レベルが高くなくても楽しめる何か」に対してアンテナを張っておく必要が主催側としてはあると考えています。

そういう仕組み(イベント)を上手く作っていければ、テニスする人ももっと増えるし、末長く続けてもらえるのでは、と考えています。

めちゃめちゃ噛み砕くと、層に合わせた企画(イベント)内容が大事ってことですね。

速いこと/強いこと/上手いことは大事

とはいえ、「足が速い」「闘って強い」「競技が上手い」などの競技レベルが高い人って、観客や応援する人を魅了させてくれるケースが多いです。

技術レベルが高くない人からすると、テニスコーチを見て「すごい!」と、普通はなりますね。

コーチをしている方は、“自分のファン作り”って重要だと思います。

ただ、コーチをしていないテニスが上手い方々も、そういう「自分のファン」を1人でも多く増やして頂けたらな〜と個人的願望は持っています。

そういう「自分のファン」が、観客として試合観戦に来てくれることで、テニス大会やテニスイベントの盛り上げにつながりますし、選手自身のモチベーションにもなりますよね。

プロ選手ならなおのことだし、それができなきゃたぶんプロも無理です。

ただテニスが上手いだけじゃダメです。

最低限(できればなるべく高度の)のマナーやモラルが必須。

ただテニスが上手いだけの人は、いつかきっと団体戦には呼ばれなくなると思います。

個人的にはそういう流れにもっていきたいなと考えています。

プロの方はもちろん、技術レベルの高い方には、そういう部分を特に意識して頂けたら個人的には嬉しいです。

別に私が偉いわけでもないので、ただの願望ですけど。

「箱根駅伝」のような「テニス大会」を

私は、個人種目である「テニス」でも、団体戦を「メイン」にしていきたいと考えています。

なぜなら、「その方がテニス界も盛り上がるんじゃないか?」と考えてますし、「自分自身が団体戦独特の雰囲気や応援をするのもされるのも好きだから」です。

箱根駅伝は大学生に絞っていますが、なるべく年齢などで絞りたくもないです。

年齢問わず、テニス愛好家から、(可能なら)プロまでを1つにまとめたリーグを2017年よりスタートします。

最初は参戦チームも多くはないかもしれませんが、徐々に規模を拡大したいですね。

そのためには最初が肝心ということで、スタートを1年遅らせてWIN-WINCUPなどを開催していました。

各々のサークルやコミュニティ単位で参戦してもらい、そのコミュニティ内での交流や他コミュニティとの交流の活性化に使って頂けたら嬉しく思います。

自分のサークルを持つと、どうしてもそこを優先せざるを得なくなります。

私の場合はそこに拘らなくて済むように、大会やイベント単位でさまざまな人たちを巻き込んでやっていきたいと考えています。

いつか、自身が開催するテニス大会が、試合をする選手はもちろん、テニス観戦者もいっぱいになればいいですね(ただただ個人的な願望です)。

ま、できることから頑張りたいと思います。

文中に出てきた武井壮のこのFB記事、ぜひ一読を↓

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