2016年、リオオリンピックも終盤です。
今日現在(8/20)で、日本としてはオリンピック過去最多の41個のメダルを獲得。
(これまでのオリンピックのメダル最多は2012年ロンドンオリンピックの38個)
画像はhttp://rio.yahoo.co.jp/medal/より抜粋
個人的には、”団体競技・団体種目”で例年以上にメダルを獲得している印象があります。
団体戦でメダルが取れる種目というのは、その競技の底上げができてきているのかなと感じますね。
東京オリンピックが非常に楽しみです。
体操男子団体:金メダル
卓球女子団体:銅メダル
卓球男子団体:銀メダル
男子400m×4リレー:銀メダル
競泳男子200m×4リレー:銅メダル
シンクロナイズドスイミングチーム:銅メダル
団体ではないですが・・・個人的に生で観てて感動した、
バドミントン女子ダブルスの金メダル
も載せておきます。
どれも本当に僅差の中での勝負ばかり。
競技スポーツの面白さを実感できました。
もともとオリンピックというのは闘いの場でしたが、今はスポーツの祭典!
戦争してる場合じゃないですよ!
スポーツでエネルギーを発散しましょう!
とか言ってみたり。
テニス競技は?
現在のオリンピックでは、下記のルールの中でテニス競技は行われています。
テニス種目は5つ
- 男子シングルス
- 男子ダブルス
- 女子シングルス
- 女子ダブルス
- 混合ダブルス
すべて3セットマッチのトーナメント形式。
男子シングルス決勝のみ5セットマッチ(リオ五輪決勝はアンディマレーが75,46,62,75で勝って、ロンドンに続いて2連覇)となっています。
なお、混合ダブルスは2012年ロンドンオリンピックで88年ぶりの復活となっています。
リオオリンピック、テニス競技の出場選手選考方法
2016年6月6日付の世界ランキングをもとに選考されます。
その他、オリンピックに関しては細かい規定があります。
そうした細かいルールが制定されている経緯としては、簡単に言うとプロ・アマ間での話や、各選手の五輪に対する位置付け、国による偏りを無くすためだったりします。
その辺はWikipediaでも参照ください。
選考方法は下記にまとめてみました。
シングルス・ダブルスの選考方法
- シングルスの総枠は男女各64人(ダブルスは32ペア)
- 1カ国から出場できるのはシングル4人(ダブルス2ペア)まで
- シングルスとダブルスを合わせた1か国の出場枠は6人まで
- シングルスは2016年6月6日付の世界ランキングで上位56人(ダブルスは上位24ペア)が出場決定
- ただし、同じ国からは4名までという出場制限があるため、同一国内で5番目以降(ダブルスは3ペア以降)の選手については参加資格なし
- その分、57位以降の他の国の選手に割り当てられる
- ダブルスは同国の選手としか組めない。
- 残り8枠のうち6名は国際テニス連盟が過去の戦績などから選出
- 残り2名は、国ごとの上限の範囲内で国際オリンピック委員会(IOC)が推薦
- 2013年以降の世界国別対抗戦(男子はデビスカップ、女子はフェドカップ)に2年以上代表選手として出場していること
- 代表選手となった2年うち、1年は2015年or2016年に該当していること
- ダブルスに関しての残り8枠は、国際テニス連盟が出場国のバランスを考慮して選出
混合ダブルスの選考方法
2012年に開催されたロンドン五輪で88年ぶりに種目が復活し、錦織選手と伊達選手が出場しましたが、出場枠は16枠となっています。
- シングルスまたはダブルスでオリンピック出場が決定している選手の中から選出
- 12枠は2016年6月6日付の世界ランキングで上位12位クラスの選手から決定
- 残りの4枠については、世界テニス連盟が出場国のバランスなどを考慮して選出
オリンピックを盛り上げる上で、”如何にトップ選手に来てもらうか”というのは非常に大事な部分ですよね。
ただ今回は、前回のロンドンと違ってATP/WTAポイントが付かないんです。
まぁ、ロンドンオリンピックが特別だったんですが、これはトップ選手が出場するモチベーションを下げた部分はかなりあると推測します。
なぜならトップ選手は相当過酷なスケジュールですから。
その中で優勝したマレーは本当に凄いですね、、しかも2連覇ですし。
また、五輪特有のルールとして3位決定戦(銅メダル決定戦)が存在するというのがあります。
ここに関しては、ジョコビッチ選手がブツブツ言ってましたね。
たしかに、「2回連続負けて五輪を去る選手が出てくるというのはどうなんだ」というのは1つの意見としてはありますが、、、
観る側の意見としては「勝ったらメダル、負けたらなし」という勝負は面白い対戦の1つだと思いますが。
そういうギリギリの勝負はプロスポーツ観戦の醍醐味だったりもしますし。
日本の錦織選手も3位決定戦を制して銅メダル!
日本のテニスファンはとっても興奮したと思います。
3位決定戦について、あなたはどう思いますか?
いろんな考え方があると思いますが、自分自身でも一度考えてみても良いかもしれませんね。
本題:テニス競技での団体種目の開催はどうか?
テニスの国別対抗戦(団体戦)といえば、
- デビスカップ(男子)
- フェドカップ(女子)
というのがあります。
デビスカップの仕組み
フェドカップの仕組み
オリンピックでテニスの団体種目を開催しようとした場合、この2つの国別対抗戦とどう差別化するかがとても難しい点だと考えています。
昔は国別対抗戦に出場してもATP/WTAポイントはもらえませんでした。
ですのでトップ選手が出場しないケースも多々ありましたが、2009年からはポイントがもらえるようにルールが改定されました。
これは、過酷な日程の中でトップ選手が両大会を回避する流れだったのをくい止めるために改定されたんだと思います。
そうなると、ますますオリンピックとの差別化が難しいなと思います。
ATP/WTAツアーは個人戦。
オリンピックは国を背負っての国と国の対決。
じゃあデビスカップとフェドカップは・・?
個人的な考えとしては、オリンピックの年だけ両大会を無くしてしまい、オリンピックで一気にやってしまうしかないかなと思います。
とはいえ、そこまでやるメリットがあるのか?という話になりますね。
たぶん、そこに関してITF(国際テニス連盟)とIOC(国際オリンピック委員会)がお互いに歩み寄るのは難しいでしょうね。
開催地にもたらすメリットやら、いろいろな兼ね合いがありますから。
デビスカップシングルスのポイント規定
参考までに、デビスカップのシングルに出場した際に獲得できるATPポイントについて説明しておきます。
来月(2016年9月)には、私の地元である関西(大阪の靭テニスセンター)でワールドグループのプレーオフがありますし、1つの知識として覚えておくのも良いかもしれないですね。
下記はデ杯の公式サイトより抜粋。
- 1stシングルで勝つと5pt、2ndシングルで勝つと10pt(プレーオフの場合)
- ワールドグループ1Rは、負けても10ポイント獲得(上記表の通り)
- チームの勝敗が決まってない状態(団体で2-1など)じゃないと、試合に勝利した際のポイントは付かない
- ポイントが付くのはワールドグループ1R〜決勝までと、ワールドグループのプレーオフのみ
こうしたルール改定によって、デビスカップやフェドカップもトップ選手が集まる大会となり、非常に盛り上がりを見せています。
ただ、5セットマッチの大会が増えたことでトップ選手への負担は相当なものになったと推測されます。
こうなってくると、ますますオリンピックのテニス団体戦との差別化は難しいように思います。
やはりオリンピック開催年はデビスカップ&フェドカップをお休みにして、オリンピックでその分の試合を開催し、その結果を翌年のデビスカップ&フェドカップの結果に反映する以外になさそう。
まぁ、そのためには相当な人間と相当なエネルギーが必要なので、今のところは実現は難しいでしょうね。
ということで、オリンピックのテニスで団体種目の開催は、
「難しい」
という結論で終わります。
追記↓↓↓
更新してから思いついたことを書いてみます。
①ミックス団体戦
②1セットマッチの短期決戦(1-1スーパータイブレもアリかも)
③IPTLのような全く違うルールでの開催
この辺りの方法で開催できれば可能性はありそうですが、今度は「獲得ポイントをどう付けるか」が鍵になりそうです。
やはり、トップ選手の出場義務化をするしかないか。。
本来「出場することだけでも名誉」なはずのオリンピックなので、出場義務化もどうかと思いますが・・。
ま、今の所の結論はやはり「難しい」になりそうですね。
記事内の数字やルールについては、個人的に調べながら書いています。
間違いなどあればご指摘頂ければ幸いです。
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http://murakamisuguru.com/2016/06/30/tennis-game-watching/
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